企業の人材育成・雇用Manpower training
いよいよ、選考のなかでも一般的に一番大きいウェイトを占めると言われる、就活のクライマックス、個人面接です。ここからは、もう「何人のチームで一緒に」ではなく、極端の話、他の学生の行動を真似することもできなくなり、あなた一人対面接官の戦いになります。 ただし、怖がる必要はありません。裏を返せば、個人面接は、あなたが面接官に対してたっぷり自己PRできる時間だと考えていただいてOKです。そのための心構え、面接官が見ているキーポイント、よくある質問や守るべきマナーなどをご紹介していきます。
集団面接などにも共通しますが、コミュニケーション力はただ単に「だれとでも話せる」ということではありません。相手の意図を理解して、自分の答えをきちんと伝えられるかはもちろん、相手を思いやれるかというところまでチェックされているのです。
特に留学生の場合、使う言葉が100%正確であることは難しいので、面接官が微妙な反応を示していたら必ずもう一回わかりやすく説明してみましょう。
ちなみに、日本語でのコミュニケーションは正確さを追求するあまり、話したい内容を十分に話せなかったという事態は必ず避けましょう。敬語はうまく話せなくても、「です・ます」調にとどまり、しっかりと自分の考えを説明したほうが大事です。
面接選考では、面接官の質問に対してきわめて短い時間の中で自分の考えをまとめることが求められるので、ロジカルな思考が必要です。集団面接のほうでもご説明しましたが、まず結論を出し(結論ファースト)、それから根拠を明確にして話すことが大事とされています。
面接は、その会社が今後一緒に仕事をするチームメイトを選ぶ過程でもあります。「この企業で働きたい」という熱意はもちろん、論理的に「なぜこの企業に自分は適しているのか」を面接官に伝えられれば良いでしょう。
基本的に、15分前くらいに会場に到着できるように出発をしましょう。
ぎりぎりの到着より、早めに到着するほうが心にも体にも余裕ができ、より良い状態で面接に臨むことができると言われています。
ただ、会場に着くのがあまりにも早くなってしまった場合(30分前など)、近くのカフェなどで時間をつぶすのも一つの手です。10分くらい前から会場の準備ができ、学生が入れるようになることが多いので、10分以上前に会場に入るのはやめておきましょう。
会場に入るときから、通りかかる社員の方との会釈はもちろん、社会人にふさわしい対応を心がけましょう。
呼ばれたら、必ず「失礼します」とあいさつしてから、またドアが閉まっている場合はノック3回を忘れずにして、「どうぞ」と焦がしてから入りましょう。部屋に入ったら、椅子に座る前にも、一言断ってから、あるいは面接官から進められたら着席するようにしてください。
面接が終わってからは、しっかり感謝の言葉を口にし、お辞儀して退室をしましょう。会場のビルを出るまで、常に見られている意識をもって行動していただければと思います。
もちろん、話す内容は一番大事ですが、表情や姿勢から、声の抑揚まで細かなところでも面接官の印象に大きく影響します。
緊張するのはわかりますが、できるだけ笑顔で話すようにしましょう。笑顔になることで、ご自身の緊張もほぐれ、面接官にも良い印象を残しやすくなります。また、背筋を伸ばすなど、姿勢を正すことで、「自信がある」ということは相手にも伝わりますので、心がけましょう。
下記でもまた触れますが、留学生に対して面接官がしてきそうな問題はある程度予測できるものです。エントリーシートの延長線上にあるものや、留学生ならではの質問が多いとよく言われているので、徹底的に準備をしていれば、かなり好印象な回答ができると思われます。留学生の場合、キャリアセンターに協力してもらうか、日本人の先生や友達に見てもらうなど工夫もしておくと良いでしょう。
面接を何十回も経験していなければ、日本人の学生でも、事前準備をした人としていない人は大きな差がつくことが多いです。また、前もって準備をしていれば、心理的にも冷静になり、楽になることも多いと言われています。
もちろん、その場で出る質問は100%予想した質問と一致するとは限らず、ある程度臨機応変に対応する必要もあります。
面接が終わって会場を出て終わり、というのではなく、しっかりその日学んだことを整理し、今後の選考に生かしていくという過程が必要です。面接にいっぱい参加して、いわゆる場数を踏むことも大事ですが、こうした整理(インプット)と練習(アウトプット)をやらないと上達することは難しいです。
参考として、先輩のやり方をいくつか載せておきますので、自分に合った方法を選んで継続的にやっていきましょう。
・面接練習を録音して繰り返して聞く
・反省ノートをつける
・就活情報サイトにおいて他の人と情報交換
・なぜ日本で(日本の企業に)就職したいと思ったのか
・現地法人への赴任は行けるか(希望するか)
・日本での留学を通して何を学んだのか
・日本でいつまで(何年間)働きたいのか
・学生時代に一番力を入れたことは何だったのか
・卒論(ゼミでの研究)は何だったのか
・短所とその克服について何を考えているのか
・弊社の強みや理念についてどう思うか
・この業界を志望する理由は何か
・弊社へ入りたいと思ったきっかけは何か
・弊社は第一志望なのか
・弊社に入社した場合、何がしたいのか
・日本企業で勤務後、帰国する計画はあるか
・10年後の自分をどのように想像しているか