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「就活は個人戦ではない」-大手外資コンサル会社 Cさんインタビュー

日本の就活って、いろいろルールがあり、外国人留学生にとっては理解しづらいもの。本サイトでは、日本での就活を経験し、いま実際に日本の企業に勤めている先輩に根掘り葉掘りインタビューをしました! 第一弾は、現在大手外資コンサル会社に勤務中のCさんが登場!「就活は個人戦ではない」と力強くおっしゃっていたCさん。早めに外資系の内定を取るのに何が必要なのでたっぷり語られています!

「就活は個人戦ではない」-大手外資コンサル会社 Cさんインタビュー

プロフィール

C.H.さん

中国出身、外国語学部卒業

2017年卒 大手外資コンサルティング会社在職中

 

就活の振り返り

Q:今外資系のコンサルティング会社に勤務していると思いますが、就活を終えた時にはいくつ内定をお持ちでしたか?

A:今は外資系のコンサルティング会社で働いていますが、就活の時は3つ内定を取ることができました。

Q:それぞれ、どの業界の会社だったんですか?

A:3つのうち、外資系が1社と日系IT会社が2社でした。

Q:留学生で、外資に興味があるという人は多いと思いますが、それぞれ違う理由はあると思います。Cさんはなぜ外資系の選考を受けたんですか?

A:就活の時は今後帰国して仕事をすることを考えていて、外資系は世界的に展開している多国籍企業が多いので選考は受けてみようと思いましたね。

Q:なるほど。転勤できるかを考えて確かにそうですね…外資系と言えば、選考は日系よりも何ヶ月早いイメージが強いのですが、Cさんの場合はどうでしたか?

A:選考が早い、というよりは日系とは違って通年採用活動をしている会社が多いという印象ですね。私の場合、確かその年の3ターン目で、日本にいる外国人留学生と帰国した日本人の留学生向けの選考でした。

Q:そういった留学生、というかバイリンガル向けの選考もあったんですね!ちなみに、日系のほうは日本人と一緒に通常選考に参加して内定をもらった、という感じだったのですか?

A:そうですね!全部IT業界だったのですが(笑)

Q:それもそれですごい(笑)

 

外資系企業の選考の特徴

Q:いまいらっしゃる会社の選考は、どういうステップを踏んでいました?

A:最初はグループディスカッションだったんです。グループディスカッションの前に規模の小さいプチ説明会もありましたね。それからは2回面接を受けて内定をもらいました。特に私はグループディスカッションを経験したかったので楽しかったです。

Q:お、グループディスカッションは経験してみたかったとのことですが、テーマとかは面白かったですか?

A:テーマ自体は普通でしたね。ただ、外国人留学生もそうですし、他大の学生を交えたディスカッションが面白くて…あと面接官も人事の方ではなく、現場の社員の方々で、その現場社員からは、ディスカッションが終わってからフィードバックをもらえて、それもすごく勉強になりましたしうれしかったですね。

Q:そう言われたら私までそういう選考受けてみたくなりました(笑)確かに日系の会社さんだったらフィードバックどころか、選考結果の照会などもほとんど無理ですよね。

A:そうですね!現場社員のみなさんがすごく熱心で、地方から選考のためにわざわざ東京に来ていた、という方もいらっしゃるくらいでした。

Q:すごい、採用活動にかけるコストが半端ないですね…ちなみにそのグループディスカッションでは外国人はどれくらいいらっしゃいました?

A:4分の1くらいだと思います。

 

実はかなり挫折していた…?

Q:そういえば、Cさんはほぼ全部IT系の内定ということだったんですが、最初からもうIT業界を狙っていたということですか?

A:実は全然違います!(笑)最初は物流業界しか狙っていなくて、かなり失敗していました。

Q:物流業界を目指されていたのですね。その詳細をお話しいただけますか?

A:簡単に言うと30社以上エントリーして、全部落ちました。ほとんどは面接で落ちたのですが、最終面接で落とされたこともありました。

Q:最終面接で×になるのはつらいですよね…私もそういう経験をしたことがありますが、やっぱりすごく落ち込みました。Cさんの場合、社数も多いですし…

A:そうですね…なぜこんなに時間かけて準備して受けたのに30社以上もダメなんだ、と悩んでいた時期は確かにありました。

Q:すごくその気持ちがわかります!Cさんは、そういったつらい時期をどうやって乗り越えたんですか?

A:外部のエージェントさんに物流業界は全部だめだったということを話して、アドバイスをいただいたことが大きかったです。

Q:外部のエージェントも使われていたのですね。そのエージェントからはどのようなアドバイスをもらいました?

A:「あまりにも同じ業界に絞っていたら意味がない。ウェブ上でできる適性検査はたくさんあるので、それを受けてみたほうがいい」と言われました。正直半信半疑だったのですが、そういうテストをウェブ上で見つけて受けてみたら、一番相性がいいのは「IT」と出ました。

Q:それからIT業界にエントリーした、ということでしょうか。

A:そうです。それから3社IT関連出したのですが、全部内定につながりましたね。いまから見てみたらそれほど業界を絞る必要はなかったのですが、第一志望ではあったので、やっぱり物流業界は行きたかったですね。(苦笑)

 

就活を始めたきっかけ・学校の就職支援

Q:時系列がずれてしまってすみません。大学時代のCさんは、なぜ就職しようと思ったのですか?

A:正直最初はまったく就職しようという発想がなかったです。きっかけは大学の「キャリアデザイン」の授業ですかねー

Q:なるほど、就職に関する必修科目があったというわけですね…私の大学にもあってほしかったな(笑)

A:その授業は週に1回しかなかったんですが、業界分析や自己分析の仕方、模擬ウェブテストとかをやっていました。

Q:それは大きいですね!!そもそも留学生は情報が不足しているのでそういう授業はありがたいと思います。

A:そうですね!だって最初じゃ就活のスケジュールとか、さっぱりわからなかったんですから、1年間授業を受けて収穫はかなり大きいですね。(笑)

Q:その授業を受けてみたい(笑)その授業以外でも、大学では就職課とか、キャリアセンターみたいな部署はあると思いますが、Cさんの大学ではどうでしたか?

A:私の大学の場合、キャリアセンターはかなり強かったですね。予約さえすれば模擬面接もやってくれるし、相談にも乗ってくれましたね。OBOG訪問なども積極的に連絡してくれるので私はそれで何件もOBOG訪問しました。

Q:それはうらやましいです!!

A:卒業するときに卒業生全員にアンケートが来るんですよ。キャリアセンターのところで「今後OBOG訪問を受けますか」みたいな質問もありました。「はい」と答えたのでいまもたまにOG訪問の依頼は来ますね。

Q:OBOGとのつながりも大事ですよね。留学生のみなさんはOBOG訪問している人は少ないと思うので、もっと活用してもらいたいところです。

A:やっぱり1回でもその企業に入った先輩がいたら、人事の方もエントリーシートを見てくれますし、先輩から情報収集もできるわけなのでそういう制度があったら積極的に利用すると良いと思います。

 

就活の選考・情報交換の経験談

Q:ありがとうございます!それでは、いままでCさんが受けた選考を元に、後輩たちにアドバイスをしていただけますか。

A:まずエントリーシートからですか?(笑)私の場合ESはあまり落ちたことがなかったのですが、特に感じているのは「勉強ができる」、「成績がいい」、「日本語がうまい」とかはアピールしてもそんなに意味がないということですかね。

Q:おっしゃっている意味はわかります。留学生はそういったことをアピールしがちですよね。

A:日本企業が採りたい留学生というのは、もちろん日本語が良くて成績もいい学生ですから、そういうのはもう資格や大学の成績証明書とかからわかるので、どちらかというといろんなことを経験した、あるいは特徴のあることをやっていたとか、自分にしかない強みを見つけてそれをアピールしないと響かないと思いますね。

Q:確かに!「自分にしかない強み」が大事ですね。ありがとうございます!ちなみに面接とかに関してもアドバイスいただけますか?

A:面接に関しては大体の会社はある程度過去問が公表されていたり、予測できたりします。なので、事前準備が大事だと私は思います。

Q:「みん就」とかで選考の情報とか溢れていますもんね。そういった情報を取り入れることも重要、ということですね。

A:あと練習も必要ですね。就活塾とかいまいっぱいありますが、そういったところに行ってもいいですし、行かなくても自宅で鏡に向かって練習するのは最低限しておいたほうが良いと思います。録音をするのもいいですね。最初は正直気持ち悪いですが、第三者になって聞くと、自分の弱点がわかってきます。

Q:さすがです!いろんな面接など選考を乗り越えてきたからこそできた素晴らしいアドバイスだと思います。ちなみに、就活をしていた時は、情報交換はどういった感じで行いましたか?

A:そうですね、一番多いのはやっぱりネットですね。あと就活の仲間との情報交換も多いです。

Q:ここでお聞きしたいのが、日本人と外国人留学生のどちらと情報交換することが多かったですか?

A:正直日本人なのか留学生なのかそこまで気にしていなかったです。同じくらいだと思います。

Q:日本人、留学生関わらず情報交換することも必要ですよね。

 

後輩へのメッセージ

Q:最後に、いま就活をしている後輩に対して何かメッセージをいただいてもいいですか?

A:はい。私は、「就活は個人戦ではない」ということを一番みなさんに伝えたいです。

確かに、友達とか後輩、あるいは同じく就活をしている仲間には悩みとかは言いづらいとはわかります。ただ、そう思わずに、一度まわりの方に相談してみてほしいです。自分の思い込みや悩みを第三者の目線で少しでも解決してくれるはずです。

それと、友達や先生以外、大学のキャリアセンターはもちろん、外部のエージェントなども積極的に利用することをおすすめします。いま無料のエージェントも多いですし、使うだけで損にはなりません。いいエージェントに出会えば、すごくためになる、参考になるアドバイスがもらえますから。

Q:ためになるアドバイスをたくさんいただきありがとうございました!

この記事についての情報提供は

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