留学の新常識Study abroad
アメリカの西海岸側にあるカリフォルニアは、日本人の留学先として人気です。その中でも、日本人学生にとって人気で、かつ現実的な進学先であるカリフォルニア州立大学をご紹介します。
カリフォルニアにある公立大学には、カリフォルニア大学、カリフォルニア州立大学、カリフォルニア州立コミュニティカレッジの3システムがあります。
研究で有名なカリフォルニア大学や、職業訓練や4年制大学編入コースのあるコミュニティカレッジと異なり、カリフォルニア州立大学では教育を主に行っています。教授は研究よりも、学生への教育を第一として教授になっており、教育力には定評があります。
カリフォルニア州立大学には、以下23ものキャンパスがあります。各キャンパスには、それぞれ特色がありますが、基本的にはどの専攻であっても一定の教育レべルが維持されており、安心して留学することができます。学校名の横には、入学してきた学生の学力を示す指標の1つである、GPAの数値を載せています(2017年度、California State University公式サイト)。GPAが高いほど、一般的には学力水準の高い学生が集まって
いると言えます。
サンノゼ州立大学 3.4
チコ校 3.3
サンディエゴ州立大学 3.69
サンフランシスコ州立大学 3.23
カリフォルニア理工州立大学 3.92
フレズノ校 3.33
ハンボルト州立大学 3.26
カリフォルニア海事大学 3.3
理工大学ポモナ校 3.49
ロサンゼルス校 3.18
サクラメント校 3.3
ロングビーチ校 3.5
イーストベイ校 3.1
フラトン校 3.56
ノースリッジ校 3.2
スタニスラウス校 3.36
ドミンゲスヒルズ校 3.13
ソノマ州立大学 3.2
サンバナディーノ校 3.21
ベーカーズフィールド校 3.2
サンマルコス校 3.19
モントレーベイ校 3.32
チャンネルアイランズ校 3.22
多くのキャンパスでは、ビジネス系の専攻が充実しています。カリフォルニア理工州立大学は理工系に強く、サンフランシスコ州立大学やロングビーチ校はメディア系、フレズノ校はスポーツ系、チャンネルアイランズ校は心理学が人気など、各キャンパスで人気の専攻もあります。
カリフォルニア州立大学は、カリフォルニア州内の学生のうち、学力水準が上位3分の1の学生を主に受け入れています。研究で有名なカリフォルニア大学にも、地元の優秀な学生が多く通いますが、費用がリーズナブルで、教育に力を入れるカリフォルニア州立大学は、地元の優秀な学生にも人気です。
出願基準は、各キャンパスにより異なりますが、おおむね評定平均(GPA)3.0/4以上を求められます。日本の高校の成績で言えば、4.0/5以上が最低必要となります。英語力としては、ほとんどのキャンパスでTOEFL iBT61点またはIELTS5.5以上が要求されています。
カリフォルニア州立大学では、基本的にエッセイや推薦状は求められておらず、また留学生にはSAT/ACTも免除されるため、実質的に評定平均とTOEFLスコアが基準を満たしていれば、ほぼ自動的に合格します。逆に、この2つを満たしていなければ、通常は不合格となりますので、コミュニティカレッジなど他大学で結果を出してから、カリフォルニア州立大学に編入する道を取る必要があります。
カリフォルニア州立大学では、留学生に対する奨学金が皆無に近いため、通常費用をしっかり支払う必要があります。1学年間の費用は、おおむね約400万円程度です。4年間で約1600万円ほどかかる計算になります。
なお、日本の大学からの休学留学、認定留学向けのプログラムもあります。Semester atやSemester Abroadなどと呼ばれ、半年から1年のみの留学が可能です。基本的には評定平均が低くても参加できますので、参加の敷居が低く、日本の大学生に人気です。