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国費の支給型奨学金で海外の大学を卒業しよう

日本学生支援機構(JASSO)と言えば、支給型や貸与型の奨学金を提供している独立行政法人として、大変有名です。この日本学生支援機構は、年間1兆円以上もの事業予算を使って、日本人の大学生の大学進学をサポートしており、日本の学生の実に2.6人中1人がこの奨学金制度を利用しています。 この大学生や保護者の味方、日本学生支援機構は、これまでも貸与型の奨学金を海外の大学に進学する人たちに支給してきましたが、この度、支給型奨学金の制度がスタートしています。返済する必要のない奨学金をみなさんは受けることができ、支援額も充実しているため、基本的には卒業まで無料に近い低出費で、夢の海外大学卒業ができるのです。 今回は、学士号を取得できる「学部学位取得型海外留学支援制度」をご紹介しましょう。

国費の支給型奨学金で海外の大学を卒業しよう

日本学生支援機構の「学部学位取得型 海外留学支援制度」

すでに開始2年目に入り、2017年9月19日には、2018年度留学者向けの支給型奨学金制度の募集が開始しています。その呼び名は「学部学位取得型 海外留学支援制度」と、多くの漢字が並んでいますが、要するに「海外の大学を卒業するための、返済不要な国費奨学金」の制度です。

この奨学金制度の、衝撃的なメリットをご紹介しましょう。

「学部学位取得型 海外留学支援制度」のメリット

この奨学金で支給される奨学金の金額は、みなさん気になるところだと思います。この奨学金では、まずは年間の授業料が250万円を上限として支給されます。アメリカやカナダ、イギリスなどの一部超名門大学の学費をカバーするには足りないかもしれませんが、世界の多くの名門大学や、中堅大学の学費をカバーするには十分な奨学金額です。

学費の他にも、奨学金が月額で59,000~118,000円の間で支給されます。この金額は留学先の地域や都市によって異なっており、ロサンゼルスやロンドン、シンガポールなどは118,000円、上海やサンパウロでは59,000円などとなっています。なお、英語圏以外の大学進学にも、この奨学金は適用されます。

学費に対する奨学金支給額と、その他奨学金額を合わせた奨学金総額は、ほとんどの留学費用をカバーする規模のものとなっています。この奨学金は原則として4年間支給されますので、累計すると大変な額になります。ざっと計算して、(年間学費2,500,000円+118,000円×12ヶ月)×4年間=15,664,000円となります。この1500万円を超える大変な額の奨学金を活用できれば、その後の人生の飛躍の可能性は無限大です。

もちろん、競争率も高く、国家の期待を背負った国費奨学金ですから、選ばれたこと自体がその後の人生において社会的に高い評価にもつながります。

「学部学位取得型 海外留学支援制度」の募集条件

もちろん、日本国や日本国民の期待を一身に背負った上で、この奨学金を受け取ることになるわけです。気軽に採用されるわけではありません。基本的な募集条件をご紹介しましょう。

この奨学金制度は、海外の大学で学士号を取得する人のみが対象です。2年制大学などで短期大学士号を取得できるコースに在籍したい学生は、対象外です。他大学への編入も原則として認められていません。イギリス型の大学への進学も対象となりますが、この場合に大学入学の前に修了が必要となるファウンデーションコースに留学開始をする前の段階で、その後の進学先大学からファウンデーションコース修了を前提とした入学許可を取得している必要があります。英語力としては、TOEFL iBT 72またはIELTS5.5以上が最低必要となります。

日本の高校卒業者だけが対象となり、インターナショナルスクール卒業者などは対象となりません。まだ大学に在籍した経験がない人のみが対象となるため、日本の大学などで在籍経験のある人は対象外です。

その他、細かな規定等ありますので、日本学生支援機構のウェブサイトをご自身で調べ、ぜひ挑戦されてください。2017年度の募集は、1年目で急な募集であったこと、申請条件も厳しかったこともあり、募集人数45人のところ、応募者55人中33人が見事採用されています。最初からあきらめるのではなく、ぜひチャレンジしましょう。

http://www.jasso.go.jp/ryugaku/study_a/scholarship/index.html

 

 

 

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