今ドキ入試事情Entrance examination
偏差値40台から青山学院大学へ合格したAさん。その逆転学習法をご紹介します。
今回は、偏差値40台から9ヵ月で青山学院大学へ逆転合格を果たしたAさんの受験戦略をご紹介します。
当時Aさんは、3年生 4月の段階で、K塾の模試にて偏差値40台の成績でした。野球部に所属していたこともあり、十分な学習時間が確保できていなかった当時、彼が一番初めに着手したものは、過去問でした。現状の成績ではほとんどの問題が解けませんでしたが、彼は冷静に自分がどんな学習をしてどんな能力を身につければ、この問題が解けるのかを常に考えていました。
これは受験勉強を進めていく上で非常に重要なポイントです。最終的に、どれくらいの難易度で、どのような出題形式の問題を、どれほどの時間で解ききる必要があるのかを、いかに早く認識して受験勉強を進められるか。基本的ではありますが、多くの受験生にとって抜け落ちしている観点かもしれません。
例えば、英語の過去問に取り組んでみた結果、Aさんが受験する学部では毎年ある一定の出題形式が毎回出題されていることが判明しました。内容一致問題、和訳問題、和文英訳、自由英作文問題です。このことに気づいたAさんは、つまり自分は、文法語法の4択、並び替え問題、発音・アクセント問題、空所補充問題などは解けなくても良い、ただひたすらにこの出題形式への対策を積み上げていけばいい、と考えたのです。
当時、英語を指導していた立場としては非常に微妙で安直な考えだな…とも思いましたが、Aさんはこの戦略を貫きました。結果、第一志望外の大学は1つも合格できませんでしたが、本命の青山学院大学には合格することができました。
この事例において重要だったことは、到達点の分析と、現状の把握、そしてそれらを埋める手段を考え、行動できたことにあります。また、Aさんの場合は志望校が決まっていたことが、それらを実行できた最も大きな要因の1つでした。
但し、最も有効な戦略は、やはり毎日毎日の積み重ねであることは言うまでもありません。