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「焦らずに、会社選びをしてほしい」-上場IT企業 Lさんインタビュー

日本の就活って、いろいろルールがあり、外国人留学生にとっては理解しづらいもの。本サイトでは、日本での就活を経験し、いま実際に日本の企業に勤めている先輩に根掘り葉掘りインタビューをしました! 第六弾は、東証一部上場のIT企業に勤めているLさんの登場です。会社をどう選ぶか、選考の時はどこに気を付ければいいのかをたっぷり語っていただけました。

「焦らずに、会社選びをしてほしい」-上場IT企業 Lさんインタビュー

プロフィール

L.R.さん

中国出身、語学関連大学院卒業

2017年卒 東証一部上場IT企業在職中

 

就活の振り返り

Q:Lさんは、2016年の9月に大学院を卒業されて、2017年の4月に就職をされたのですね!おそらく、私も同じ時期に就職活動をしていました…懐かしいですね。Lさんがなぜ、日本で就活しようと思いましたか?

A:大学院を卒業したので、就職を考えていたのですがもちろん母国である中国も考えました。とりあえず日本の就活を体験したかったのと、母国はいつでも帰れるけど一度帰ったら日本に戻るのが難しくなるなと思って…

Q:確かにそうですね!結果的にすごく良い会社に入られましたし。ちなみに就活を終えた時は、いくつ内定をもらっていましたか?

A:私は最終的に2つですね。プラスもう1社は最終面接まで進んでいて、ほぼ内定という状況だったのですが、その時に今の会社に行くと決めたので最終面接を辞退しました。

Q:なるほど。それだと2.5社ということですかね(笑)併せて何社にエントリーされたのかも教えていただけますか?

A:うーん、30社前後くらいですね。さっきも言ったように今の会社の内定をもらって入社を決めたタイミングで選考中の他社をすべて辞退したので、実際受けた社数はもっと少ないかもしれません。

Q:そうなんですね!かなり効率的だと思います!業界に関してどうですか?結構業界を絞っていました?

A:実は内定は2社ともIT企業だったんです。ですが、最初狙った業界としてITではなく、広告のほうでした。

Q:広告業界もかなりの人気業界ですよね。ちなみになんで広告業界を狙おうと思われましたか?

A:某大手D社の北京支店の友達がいて、その人から結構広告業界の話や仕事内容とかを聞いていたので、興味を持っていたのですが、実際に説明会とか行ってみたら、イメージしていたものと違っていたので、そこで広告業界をやめました。

 

説明会の役割

Q:確かに。説明会とかに行かないとわからないことも多いですよね。それでは、説明会のお話について引き続きお伺いしたいと思います。Lさんは、いつ頃から説明会に行き始めましたか?

A:2016年の3月ですね。就活情報解禁その月の月末です。私にとっての就活の始まりですね。

Q:全学生向けの大型イベントとかですか?それとも少し規模の小さい学内説明会とか、留学生向けの説明会とかですかね?

A:規模問わず行っていましたね。留学生向けの説明会とかもいってみましたが、特に普通の合説とはそこまで差が感じられませんでした。私の場合、説明会を情報収集の場として活用していて、特に行く前には準備していないことが多いです。

Q:説明会行って、良い会社あれば資料をもらってそれから調べるという感じですか?

A:そうですね!よさそうな会社があればネット上で応募していました。リクナビとかマイナビとかで社名とかを検索にかけるときに出てきた関連企業も見るようにしていて、興味のあるところも応募していましたね。

Q:説明会の規模によって、すべての企業を事前に研究することは無理なので、その場で情報収集して、興味のあるところだけを研究したほうがやはりすごく効率的ですね。ありがとうございます。

A:その時業界知識とか、日本の職種とかに関してまったく知識もなかったので、説明会の場ではたくさん勉強させてもらいました。

 

会社選びの軸

Q:先ほどは広告業界を最初狙っていたというお話はありましたが、IT業界に関してはどうでしょうか?

A:IT業界にも最初は何となく興味を覚えただけでしたが、説明会で状況を聞いて、選考を進めていくうちにこの業界は自分に合っている、自分がしたい仕事だと思い始めたわけです。

Q:なるほど。業界を決めてから会社選びというフェーズになると思いますが、会社を選んでいる際に気にしていたポイントというか、会社選びの軸を教えてもらえますか?

A:私の場合、会社の規模はあまり見ていなくて、評価システムがきちんとしていて、責任感、使命感がある会社に入りたいなと思っていました。あとは雰囲気ですね。

Q:評価システムというのは、年功序列ではなく?

A:そう、成果主義のほうが良いなと思っていて、会社を選ぶときは常にそれを気にしていました。雰囲気に関しては単純に堅苦しくなくて、アットホームな感じだったらいいなーと思って、最終面接で今の会社の本部に行ったときにその雰囲気がまさに私が求めていたものだ!と思いました。

Q:うんうん。会社の雰囲気ももちろん大事だと思います。働く人も、大事ですよね。

A:入社する前は、人事の方には一番多く接すると思いますが、今の会社の場合、人事の方もすごく優しいというか、コミュニケーションに長けていて、感じの良い方々でした。

Q:確かに。私も会社を選ぶときにそこを重要視していました。ちなみに「責任感」、「使命感」というのは何でしょう?

A:会社としてはもちろん金儲けというのは一番なのでそこはともかく、自社が作り出した製品に対して「責任感」を持つことが必須だなと思いました。今の会社の場合、企画立案から、システムが出来上がるまでだけでなく、運営などフォローもワンステップでやっていますね。

Q:なるほど。他社に保守とかを任せるのではなく、きちんと自社で行うと。

 

選考で得た知見

Q:それでは、経験されてきた選考についてお話伺いたいのですが、例えばグループディスカッションとかはどうでしたか?どういった形で臨めばいいと思いますか?

A:場合にもよりますが、私は無理してリーダー役にならなくていいと思っています。グループディスカッションでは、どちらかというと相対的に見られているので、リーダー役に注目が集まるのではありません。そのテーマに合った自分のキャラや役割を見つけてそれを貫くだけでも大きな加点だと思っています。

Q:そうですね。グループディスカッションではしゃべりすぎて落ちてしまった経験をしていたのでLさんのおっしゃる通りだと思います。

A:あとは選考に落ちてしまったときは過剰に落ち込むことは避けていただきたいですね。落ち込む気持ちはわかりますが、いい意味で「反省」をしてほしいです。

Q:ここでいう「反省」とは?

A:例えば、その選考で自分は何が悪かったのか。どの対応がいけなかったのか。はもちろん、自分は本当にその業界に合っているのかとかも改めて考えたほうが良いかもしれませんね。特に同じ業界で落ち続けている場合に、特に自分に何かが悪かったのではなく、ただ相性が悪かった可能性もありますので。

Q:なるほど。失敗をしたときでも冷静に、そしてロジカルに分析することですね。ありがとうございます。ちなみに面接についてはどうですか?

A:たくさん面接を受けてきて思うのは、実は面接で聞かれることはそこまで変わりはないかな、ということです。例えば、一次面接では候補が多く時間もあまりないので触りしか聞かれないとか、二次面接では自分自身だけでなく、会社に対する理解も聞かれることが多いとか、つまり熟練度を上げていけば、ある程度うまくなれるとは思っています。

Q:練習が大事、ということですよね。

A:はい。あと、面接というのは会社に選んでもらう過程ではありますが、その同時に自分自身が本当にその会社に合っているのかを確認しないといけません。逆質問では会社の雰囲気とかも聞いてもらったほうが良いと思います。

Q:うんうん。そうですね。(メモメモ)

A:もう1点追加していいですか?(笑)嘘を絶対につかないようにしてほしいです。これはエントリーシートでも、面接でも同じですね。ばれやすいですし、ばれなくて入社したとしても、どこかのタイミングでばれてしまうと悪いイメージを与えてしまうだけですから損にしかなりません。

 

後輩へのメッセージ

Q:ありがとうございます。Lさんが語ってくださった経験は、多くの後輩の就活に寄与すると思います。では最後に、そういった就活中、あるいは今後就活をする予定の後輩に向けて、メッセージをいただきたいです。

A:一番伝えたいのは、「焦らずに就活を進めてほしい」ということですね。はじめは誰もが「やばい、何もわかんない」という時期はありますし、学業との兼ね合いもあって、就活は厳しいことも多いのですが、それらを通して、メンタル的にも強くなっていけると思っています。

Q:私も当時、夏卒業だったので卒論と就活がガンかぶりしました。Lさんも同じようなご経験をお持ちだと思いますので、ぜひそこに関してもアドバイスをいただきたいです。

A:私は修士論文に集中した時は1ヶ月以上就活を放置したこともありました。卒業できなかったら元も子もないですからね。そのせいで就活は長引いていましたが(笑)優先順位も付けて、振り切って対応してもらえば大丈夫だと思います。

Q:ありがとうございます!Lさんのメンタルの強さがわかりました(笑)

A:まあ、おおよそですが30社受けて1社内定もらえるのが普通なので、いま苦しんでいるのはただ自分に合っているその運命の会社に巡り合えていないと思えば、だいぶ楽になるんじゃないですか?

Q:返せない…(笑)本日は貴重なお時間をいただきありがとうございました!

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