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「インターンの大切さ」-大手外資コンサル会社 Jさんインタビュー

日本の就活って、いろいろルールがあり、外国人留学生にとっては理解しづらいもの。本サイトでは、日本での就活を経験し、いま実際に日本の企業に勤めている先輩に根掘り葉掘りインタビューをしました! 第二弾は、現在大手外資コンサル会社に勤務中のJさんが登場!外資系の内定を取るにはインターンは大事、とよく言われていますが実際どのような経験をされているのかを語っていただきました!

「インターンの大切さ」-大手外資コンサル会社 Jさんインタビュー

プロフィール

J.X.さん

中国出身、外国語学部卒業

2015年卒 大手外資ITコンサル会社在職中

 

就活の振り返り

Q:現在世界的大手のITコンサル企業に勤務されている、とのことなのですが、実際に就活を終えられた時はいくつ内定をもらっていましたか?

A:いま勤務しているITコンサル企業、日系の大手IT企業2社を含め3社から内定をいただいていました。企業の事業規模やその幅などを考えて今の勤務先を選びました。

Q:(社名を聞いてさらに驚きを隠せず…)すごい!どれも日本人にも外国人留学生にも人気な大手企業ばっかりですね。ちなみに最初からIT業界を狙っていましたか?

A:そうでもないです。私はもともとマーケティング関連職に就きたくて、まずは中国とも関係の深い消費財メーカーを中心に就活をしていました。

Q:なるほど。マーケティングにご興味があったのですね!ちなみにその時は、外資と日系企業両方を狙っていた感じでしたか?

A:うーん、どちらかというと外資のほうを主に就活していました。日系企業だと、マーケティング職をやりたかったら営業からのスタートがほとんどで、早く自分がしたい仕事をやるために外資を選んだ、というべきですかね。

Q:確かに。日系企業の新卒は7割以上が営業職に就くとも言われていますよね。ただ、外資系を言うと、就活時期が早い&難易度が高いというイメージを持っている人が多いと思うんですが、そこに関してはどうお考えですか?

A:そうですね。外資企業の内定を取るというのは私も難しいイメージを抱いていましたが、度胸試しでもやってみたほうがいいなと思いましたね。

Q:さすがです!それがある意味就活の良い結果につながっていると思います。

 

インターンの経験

Q:2015卒は、就活スケジュールが大きく変わった代だと記憶しています。確か4年生になる前の3月から広報が解禁となり、そして8月に面接が始まるんでしたっけ?

A:経団連に加盟している企業はそうですね。私の場合明確に外資を狙っていたので、それより半年以上早い時期からインターンとかに参加したりしていました。

Q:お、インターンは何社参加していましたか?ちなみに長期インターンですか?それとも短期インターンですか?

A:私が最終的に行ったのが1社のみ、2週間というまあ長期に分類されるもので、企業は伝統のある日系電機メーカーでした。それ以外、外資の消費財メーカーのインターン選考にも参加していました。

Q:外資のインターンって、選考とかも難しいイメージがありますよね。

A:そうですね。インターンの選考というより、本選考の過程ともさほど差がなく、インターンで採用された人は一部勤務態度に問題のある学生以外はほとんど内定をもらえるので、選考の難易度で言えば確かに高いかもしれませんね。

Q:インターン自体が選考になっている企業も少なくないですしね。インターンの選考や参加は具体的にどのようなスケジュールでしたか?

A:企業によってはばらつきもありますが、大体3年生の夏前後、7、8月くらいだと思います。初めてエントリーシートを書いたのもこの時でした。

Q:インターンの選考で、ということでしょうか。

A:そうです。1ヶ月くらい苦戦していた記憶がありますね。

Q:くぅ。最初のこういう経験は大変だったと思います。でも、早いタイミングでエントリーシートとか面接とかを経験できる、という点でいうと逆にすごくいいことでもあるかなー、と思ったりもします。

A:確かに(笑)。その時エントリーシートとかにかけた時間が後々自分の強みにもなってきましたね。有名な学校というわけではないのですが、エントリーシートはあまり落ちたことはありませんでした。

Q:それがすごく大きいと思います!!人気企業のインターンというのは、相当エントリーシートや筆記試験で人を落とすと聞いていて、そこを突破できたらだいぶ力はついてくると思います。

 

各種選考についてのアドバイス

Q:それでは、インターンの経験も含めてまずエントリーシートの書き方や注意すべき点などについてお話いただけますか。

A:エントリーシートに関しては、やってみないとわからないことが多いですし、会社にもよって内容が全然違ってきます。その意味では、早めにやり始めることに越したことはないと思います。本屋とかに行けば、山ほど対策本はありますが、私はそれらをおすすめしないタイプです(笑)

Q:対策本を読んだみんなが同じパターンになるから、ですかね?(笑)

A:それもありますね。あと、日本人とは違い、外国人留学生は部活の経験もほぼなく、アピールポイントを見つけるのは大変です。だからこそ、外力を介さずまず自分で考えないと何も始まりません。自分が過去経験してきたエピソードを洗い出してみて、それを通して何を得て、どう成長したのかを企業の方が見たいわけなので。

Q:間違いないですね。大変でしょうが考える過程が自分の加点にもなるでしょう。

A:エントリーシートではよく文字数制限のある質問があると思いますが、私が良く使うワザとして、文字数制限内に抑えながら適宜はてなマークを残すこと!(笑)

Q:面接官を誘導して、突っ込ませる、ということだと理解しておきます。(笑)

A:そういうことです!さりげなく自分のアピールポイントも混ぜておけば完璧ですね。つまり、意識的に作っておいた「エピソード」を話すことですかね。あとはビビらないことです。ある程度の緊張は仕方ないと思いますが、礼儀がしっかりとしていれば、面接官の肩書や年齢とかにビビる必要がないとは思っています。

Q:さすがです(笑)名言の連発ですね。しかも自然に話題を面接に変えてくれていますし…

A:あとなんですかね…逆質問タイムを取り入れる企業、最近増えてきているじゃないですか?もちろん事前の準備は必要ですが、そういうのも活用して、面接官とできるだけコミュニケーションしてほしいですね。雑談してもいいのが面接の場ですから。

Q:確かに。雑談から人柄を見てくれる面接官も多いわけですからね。それでは、グループディスカッションについてもアドバイスいただいてもいいですか?

A:練習です。「練習」あるのみです。就職塾とかに行くのは別として、就活仲間とチームを組んでやってみるのもいいと思います。

Q:この「就活仲間」というのは、日本人も外国人も含まれるんですよね?

A:もちろん。キャラクター上、日本人が集団になると、結論が正直出にくくなってしまうので、そこは我々の出番だと私は思います。タイムキーパーだったり、方向がズレそうな時に声を出して目的を明確させたりして、外国人としてのバリューを出せば、リーダー役に無理にならなくてもOKです。

Q:対策本とか、ネット上ではいろんなことが書かれていますが、それを重く考えずにしっかりと自分のいるべき場所を見つけて、そのポジションで最高なパフォーマンスを出せばいい、ということですね。

 

就活の心構え

Q:ここまで質問をさせてもらって、Sさんの力強さをとても感じました。「就活は心理戦」ともいわれていると思いますが、そこに関してはどう思いますか?

A:うーん、確かに心構えも必要ですね。企業に内定を与えてもらう立場だと学生がよく思い込んでいたりしますが、実際「就職活動」というのは、学生が企業を選ぶ過程でもあります。

Q:いま多くの業界では売り手市場ですし。

A:つまり、学生のみなさんには選ぶ権利がある、ということも伝えたいです。例えば面接やインターンではあまり嚙み合わないなとか、思ったらその会社自体があなたに合わない可能性があるということの現れだと思います。

Q:そういう意味でインターンが大事ですよね。

A:そうですね。会社の雰囲気を肌で感じられるので。合同説明会とかはちょっと違って、何百社も企業の集まるところで一番やるべきなのは情報収集だと思います。興味を持った会社から資料をもらってきて、帰ってから企業研究や業界研究をするのが良いと思います。

Q:同感です。そこで人事の方を追いかけることもできないですし。情報収集の場としては有用ですよね。情報収集してからの企業研究とかはどういう感じでやられていましたか?

A:合説でもらったパンフレットとか、あとは企業のホームページですね。いきなり採用ページに行く人は多いと思いますが、私は会社概要ページから見ますね。どのような事業をやっているか、どれくらい人がいるのか、売り上げはいくらなのか。それから採用ページの職種紹介などを見にいきますね。

Q:まず全体の情報を把握してから、採用情報を見る、ということですね。ちなみに、Sさんは大学のキャリアセンターとかからサポートを受けましたか?

A:学校からのサポートはもちろんあるに越したことはないですが、学校によって得意業界は違うので、キャリアセンターがサポートできる範囲も変わってきます。私の場合、大学のOBOGの多くは航空業界で働いていて、そこら辺の会社に関しては強かったのですが正直ITコンサル系はあまり先輩もいないし、サポートしてもらえませんでした。学校に頼ってばっかりだと時間だけが過ぎてしまいますので自分で努力する必要がありますよね。

Q:もうお返しできる言葉はありません。まったくその通りだと思います。そういうSさんは就活の時に何か失敗したこととか、つらかったこととかありました?できれば、どう乗り越えたのかも教えていただきたいです。

A:実は結構早い段階で本命が落ちたのが本当につらかったです。失敗にいつまでもつれられるわけにもいかないので、次に行くしかないと思って踏ん張りました。あとは卒論と就活の兼ね合いですかね。体力的にもしんどかったですし、お祈りメールとかもらう心理的な面でもしんどかったです。

Q:学業と就活のバランスは難しいですよね…

A:面接とかグループディスカッションとかも手応えのない時期がありましたが練習を重ねていくうちに少しずつ良くなってきました。

 

後輩へのメッセージ

Q:それでは最後に、これから就活する、あるいは就活中の後輩に向けてメッセージをいただいてもよろしいですか。

A:はい。就活は自分の「ファーストキャリア」を決める人生の中でも大きなイベントです。今後のキャリアプランをしっかり持って取り組んでいってほしいです。難しいことも、つらいことも、楽しいこともたくさんあると思いますので、そういった就活を通して、自分のことについてもよく考える機会になるのではないかと思います。

Q:Sさんのメッセージやアドバイスに、多くの後輩が勇気をいただけると思います。本日はお時間をいただき本当にありがとうございました!

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