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新しいテストGCASの紹介です

新しいスピーキングテストGCASを紹介します。

新しいテストGCASの紹介です

GCASとは

2017年秋日本英語検定協会から社会人向けの新しいスピーキングテストがリリースされました。Global Communication Assessment for Businessの頭文字を取って「GCAS」と呼ばれています。既存のテストの多くは受験者の英語力を測定するだけに留まりましたが、GCASの特長として、ビジネスシーンにおいて受験者がどのように振舞うのか、即ち「Business Performance Skills (BPS)」が評価対象となることが挙げられます。ビジネスパーソンが実際に遭遇するシチュエーションにおいて、問題解決策を考えたり、与えられた情報に基づいたプレゼンテーションをしたりと、実践力を鍛えることができる構成です。ビジネスパーソンが今後グローバルに活躍するには、単に英語を話せるだけではなく、英語で相手を動かせるようにならないといけない、そんな考え方から開発されました。

テスト構成と評価点

テストはネイティブ試験官と1対1の対面で行われます。大きく3つのセクションに分かれていて、その中で英語力とBPSが測定されます。まず受験者は面接という設定のもと、自分の仕事について、職場環境について、労働条件についてなど自分の考えを表現しなければなりません。自分のことについて話すので、トピックとしては身近ですが、論理的に簡潔に話す力が求められます。続いて、グラフや表などの視覚情報が与えられ、それに基づき、現状の説明と問題解決策の提案をします。90秒の準備時間はあるものの、初見のデータについて話し、改善策を考えるのは日本語で同様の経験がないと難しいと感じる方も多いでしょう。最後は、試験官とのディスカッションです。あるトピックについて自分の考えを発表し、その後試験官からの問いに答えます。ここでは試験官が反対意見を述べる事が予測できます。その時に矛盾なく、一貫した回答を論理的に伝えることができるかが評価ポイントとなります。これらのタスクをこなす中で英語の発音、語彙の豊富さ、文型の正確さ、バラエティ、話すときの流暢さも評価されます。試験後約合計300点満点の評価が出るほか、English Language Skills、Business Performance Skillsともに細分化された評価項目もCEFRで表されます。今の実力を把握し、今後の学習指針を立てるのに充分な情報となるでしょう。

GCAS学習法

GCASについて初めて知る方は、このようなタスクをこなすのは日本語でも難しそうだと驚きます。が、裏を返せば日常的に日本語で行っている作業を英語でもできるようになることがGCAS対策になっていると言えます。自分の仕事について話すこと、情報を分析し、自分なりの考察や問題解決策を話すこと、こういったスキルは今後グローバルで活躍するのに必要な場面がたくさんあるでしょう。発想力や表現力、分析力にプレゼン力、学習者の英語が母語のそれらを超えることはありません。従って、日本語でビジネススキルを鍛えることがGCASで高得点を得るための準備になっているのです。日本語でタスクをこなすたびに、同じ作業を英語でどこまでできるか考えてみましょう。はじめは難しいと感じるかもしれません。語彙を調べ、表現を仕入れ、時間のかかる作業ではありますが、少しずつ表現の媒体を日本語から英語へと移していく、それがGCAS対策の学習法です。GCASを自信持って受験できるようになれば、世界を舞台に活躍できるだけの英語力が身についていることでしょう。

 

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