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英語資格・検定・試験English exam

IELTSについて

留学や海外で働くためのIELTSをご存知ですか。

IELTSについて

IELTSとは

International English Language Testing System(IELTS:アイエルツ)は留学・研修・就職・移住に必要な英語力証明テストで、世界140カ国で年間290万人の受験者がいます。イギリス・オーストラリア・カナダ・ニュージーランドへの留学を検討するなら、IELTS受験がほぼ例外なく必要となります。試験は「アカデミックモジュール」と「ジェネラル・トレーニング・モジュール」に分かれ、前者は留学を検討している方や医療従事者用で、後者が研修・移住を目的とした渡航に必要な試験です。留学に必要な試験というと、TOEFL iBTも挙げられますが、4技能試験であるという類似点はあるものの、IELTSはコンピュータではなく紙の試験、Speakingは試験官を前に行われるなどの違いがあります。リスニング・リーディング・ライティングの筆記テストは休憩時間無しに受験が必要で、スピーキングのみ、他の技能テスト受験翌日行われる受験会場もあります。全てのテストを受験するのに2時間45分がかかります。試験当日は長い一日になりそうです。

採点及びテスト結果について

テストは合否ではなく、また、素点で表されるものでもありません。ここが他の英語試験と大きく異なる点でしょう。各技能が1.0から9.0の「バンド」で表され、それとは別に、4技能総合の「オーバーオール」バンドスコアが出されます。教育機関や就職先によって必要とされるバンドスコアが異なります。「オーバーオール」のほか、各技能の最低バンドを設けているところもあるので、事前に確認しておきましょう。一般的に6.0~6.5の取得が最低条件となっているようです。公式サイトによると、2015年日本人平均バンドは次の通りです。リーディング:6.1、リスニング:5.9、ライティング:5.3、スピーキング:5.6、オーバーオール:5.8。この結果だけを見ると、多くの日本人が海外高等教育機関の求める最低バンドに達していないことが分かります。特に対面で実施されるスピーキングのバンドは、これから海外で勉強したり、働いたりと考えている人たちにとって、非常に残念な結果です。IELTSをテストだと思うとなかなか勉強も億劫に感じてしまうかもしれませんが、試験に出題されるのは、海外留学や就職で必ず必要になる「発信力」です。英語のテストだという考え方を一度捨てて、誰かと議論をする、要点を纏めたペーパーを書く、など海外ではばたくためのスキルセット強化なのだと取組んでみてください。きっとオーバーオールで6.0以上のスコアが出せるようになるはずです。

受験準備を始めましょう

受験には、試験当日有効なパスポートの試験が必要になります。また申し込み後にパスポートの更新手続きをし、異なる番号が付与された場合、番号の不一致により受験資を失うことになります。パスポートの有無、有効期限を確認の上、受験日を決めていきましょう。試験会場のうち、東京や大阪では毎月受験が可能ですが、中には半年に一度しかアカデミック、またはジェネラル・トレーニング・モジュールの受験ができない箇所もありますので注意してください。申し込み自体はIELTSサイト(http://www.eiken.or.jp/ielts/)から済ませることができます。IELTS IDを取得することで試験の申し込みや受験後の結果確認が可能です。受験を考え始めたらすぐに取得してしまっても良いかもしれません。受験料は25,380円(税込み)と決して安いものではありません。納得いく結果を出すためにも、受験日から逆算して効果的な学習を開始したいものです。

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