これからの英語教育を考える「グローバル人材育成ラボ」

企業の人材育成・雇用Manpower training

「能力と適性を見極めよう」-金融サービス会社 Wくんインタビュー

日本の就活って、いろいろルールがあり、外国人留学生にとっては理解しづらいもの。本サイトでは、日本での就活を経験し、いま実際に日本の企業に勤めている先輩に根掘り葉掘りインタビューをしました! 第十弾は、日系大手金融サービス会社にお勤めのWくんが登場します。とても早い時期に就活のスタートを切り、効率よく就活を行い、最終的に複数内定を手にしたWくんが語る経験とは…?

「能力と適性を見極めよう」-金融サービス会社 Wくんインタビュー

プロフィール

W.H.くん

中国出身、一橋大学大学院卒業

2017年卒 大手金融サービス会社在職中

 

就活の振り返り

Q:Wくんは、いま有名な金融サービス会社で勤務されていると思いますが、最初なんで日本で就職しようと思ったのでしょうか?

A:日本のITや金融業界は世界的に見ても先進的であることと、最初の何年間は日本のほうの給料が高いこと。あと一番大事なのは、中国、特に上海とか大都市の不動産価格が高すぎるんですよね(苦笑)

Q:あーそれは…(笑)。確かにおっしゃる通りで、中国のほうも、最近上がってきていますが、アジア全体で見ると日本の新卒初任給は高いですよね。

A:うんうん。当時の僕は、日本でキャリアを積んでおくことを選んだ、というわけです。

Q:一橋大学の院卒ですし、日本での就職に本当に強いと思います。就活を終えた時いくつ内定を持っていました?

A:日本だけで言うと2つですね。あと中国のほうでも滑り止めとして1つ内定取っていました。

Q:そうなんですね!ちなみにどんな業界でしたか?

A:えっと、ITか金融ですね。ITというかインターネットとか金融にずっと興味ありますし、自分の専門も経済なので。

Q:金融とかITとは言っても結構範囲は広いと思いますが、こういった業界の中でWくんはどのような職種がしたいと思いましたか?

A:専門性の強いもので、日本だけでなく世界にも通用できるようなものが良いなと思っています。例えばITコンサルタントとか、プロジェクトマネージャーとかですかね。

 

早めのスタート

Q:それでは、詳しいお話をお伺いしていきたいのですが、就活を始めた時期をまず教えていただけますか?

A:はい!僕は2015年の夏からですね。インターンとかも参加したりしました。

Q:は、はや!Wくんは2017年卒業なので、情報解禁は2016年の3月のはず。日本人学生はともかく、留学生の中で相当スタートが早いと思います!インターンについてももう少し詳しくお話いただきたいです。

A:併せて3回インターンに行きましたね。さっきも話したように、ITと金融を中心に探していて、ITコンサル1社と銀行1社と金融サービス1社でした。

Q:長期ではなく、結構短期なものという理解で大丈夫ですよね?

A:そうですね!2日、3日くらいのものですね。金融サービスのほうは泊まり込みでしたよ(笑)

Q:えーそういうのもあるんですね(笑)!参加してみて、どう思いましたか?

A:業界とか、仕事内容とかに対する理解が深まった、ということですかね?期間は短かったのが残念ですが。

Q:うんうん。やっぱり少し期間の長いものだともっと職場の雰囲気とか実態がわかるんですよね。

A:そうですね。後輩にはベンチャー企業の長期インターンを結構おすすめしています。

 

選考について

Q:先ほどは、日本のほうで2つ内定を手にしたというお話はありましたが、全部合わせてどれくらいエントリーしましたか?

A:大体30~40社くらいだったと思います。

Q:結構効率良いですね!やはりリクナビ、マイナビとか応募する企業を探す感じでしたか?

A:そうですね!そういう大型の全学生向けのサービス以外でも、留学生向けのTOP CAREERというサイトも使ったことがあるんですが、留学生向けの情報が結構多かったので助かりました。ただ、そのサイトではリクナビとかみたいに直接エントリーすることはできないので、そこは少し残念かなと思います。

Q:なるほど。つまりサイトの情報としてはかなり豊富だけど、エントリーとなるとリクナビなど大手よりは利便性がそれほど良くないということですね。了解しました。それでは選考過程ですが、まずエントリーシートについて何か気を付けていたポイントとかってありませんか?

A:エントリーシートに関しては私の場合学校のセミナーみないなのがあったので、そこで受けた指導とおりにやりました。あとは対策本でも、ネット上でもたくさん情報はありますので、それらも参考にしながら、という感じでした。

Q:うんうん。確かにエントリーシートについては情報が多いですね。先生とか友達に添削をお願いするのも一つの手ですよね。それではグループディスカッションとかはどうですか?

A:グループディスカッションは最初苦労すると思います。留学生の場合、リーダーにならなくてよくて、積極的にディスカッションに参加して、貢献できればOKだと私は思っています。日本人の集団は方向が決まらないことが多いので、そこに口を出して正してあげるのも外国人として出せるバリューじゃないかなと思います。

Q:確かにそうですね(笑)。私も就活の時になかなか慣れなくて、いつ意見を言ったほうが良いのかを考えたら時間が過ぎちゃったこともありました(笑)。

A:まあ後なんでしょうね(笑)。プレゼン力ですかね?グループディスカッションの時もそうですけど、今後社会人になっても必要になってくるので、学校のゼミとかイベントとかで積極的に鍛えることをおすすめしたいですね。

Q:おっしゃる通りだと思います。普通の面接についてはどうでしょう?

A:ある程度共通していますが、普段の練習が本当に大事だと思います。面接官からの質問にしっかり答えられて、人当たりのよさや自信が伝われば、面接合格はつかめるかなと思います。

 

うれしかったこと・つらかったこと

Q:テーマがゴロゴロ変わって申し訳ないのですが、Wくんが日本で就活をして、一番つらかったなと思うことは何ですか?

A:だいぶ話題が変わった(笑)。つらいことですか?結構就活の中でいろんな知識を得てきたのでそこまで苦と思わなかったのですが、しいていうなら集団面接とかで経歴か学歴のすごい学生に会ったときですかね?

Q:あ、なんかちょっと心細くなってしまう感じですよね(笑)。

A:そうそう。でもいまから考えたら何でもないなと思いますね(笑)。

Q:状況も違いますし、その時のお気持ちよくわかります。そもそも、当時私無名大学だったので、「一橋大学」って言われたらちょっとビクッとします…それでは逆に一番うれしかったことはどうでしょう?

A:うーん、なんだろうー、正直あんまりないですね…面白いなと思うのはいっぱいあるんですけど、例えばさっきも言ったいろんな業界のことを知れて、そこで働く人についても知れて、視野が広がるとか。一番の収穫はそこかなと。あとは就活の時に知り合った友達、今も付き合いがある人が多くて、それもすごくありがたかったです。

Q:友達作りですね。私もそう思います。自分と違う学校の人とか、志望業界が違う人とかたくさん会ってきて、就職活動の情報交換もできましたし、自分の枠も広がったなと思います。

A:そうですね!就活は一人の戦いじゃないですからね。

Q:こうした情報交換以外、Wくんは他に学校のキャリアセンターとかも使いましたか?

A:はい、結構使いました。就活セミナーであったり、留学生向けの説明会だったり、模擬面接だったり、大学のキャリアセンターにはすごくお世話になりました。キャリアセンターの先生以外でも友達とかに添削してもらったりしていました。

Q:私は当時キャリアセンター使わなかったので、志望度の低い企業を練習としてとらえていたのですが、キャリアセンターの模擬面接を使ったほうが効率的ですしね。

 

後輩へのメッセージ

Q:ありがとうございます!いろいろお話を伺ってきて、今後就活をする予定の後輩たちにはとても参考になると思います。それでは最後に、そういった後輩に向けてメッセージをいただいてもよろしいでしょうか。

A:はい!先ほども言ったように、早めの準備をしてほしくて、インターンとかもできればやってほしいんです。特にベンチャー企業での長期インターンが良いと思います。スキルも身につくし、就活の時の大きなアドバンテージになります。

Q:うんうん。特に東京や大阪など大都市に住んでいる留学生のみなさんにはおすすめしたいですよね。バイト感覚で収入も入ってきますし、スキルも伸びますから。

A:あとは自己分析ですね。自分の興味と能力と適性の結合点を見つけないと、納得のいく就活にはならないかなと思っています。ぜひいままで蓄積してきた能力や経歴で、理想な内定を手にしていただきたいと思います!

Q:どうもありがとうございましたー!

この記事についての情報提供は

海外留学推進協会

海外留学推進協会は、海外留学を無料でサポート・無償で支援しています。様々な形での留学の情報提供をしながら、大学・高校・語学学校への留学情報や奨学金情報などを提供しています。各種説明会(セミナー)も実施中です。

留学を検討している方はコチラ

トレンドキーワード